ダリに会う② -ダリが眠るフィゲラスの「ダリ劇場美術館」-
ハロー、ユカ・チェルシー・タムラです。
福島県耶麻郡にある「諸橋近代美術館」、アメリカのフロリダ州セント・ピーターズバーグにある「The Dali museum」、そして私的ダリ三大美術館の最終目的地である「ダリ劇場美術館(Dali Theater Museum)」に訪れる日が2016年にやってきました。
美術館の基本情報
・場所は、フィゲレスの電車の駅から、徒歩15分ほどのところ
・開館時間は、午前9時から午後6時まで(季節により変更されているので要確認)
・休館日は、月曜日 (祝日などにより変更するので要確認)
・入館料は、14ユーロ(2018年11月現在)
・クロークサービスあり
チケットの購入
窓口の購入、オンラインでも事前購入できます。
オンラインでは、入館する日付と時間が選べます。各時間帯のチケットの販売枚数が決まっていますので、混み合う時間に行くのであれば、事前にチケット購入していた方が、安心で、スムーズに入館できます。
私は当日に窓口でチケットを購入しましたが、朝早かったためか、購入者の列も短く、すぐに入館できました。
1日ずっと過ごしても飽きない館内
美術館というよりは、「ぷちテーマパーク」です。
建物は、すごく入り組んだ構造になっていて、下りたと思ったら地上階、上がって行ったと思ったら庭園に出たり、フロアの天井や角など、見逃してしまいそうなところまで、作り込んであるので、観賞中は冒険心がくすぐられます。
どこかで目にしたことある、ダリの作品が多く展示されているので、親近感も覚えます。
作品たちが飾られる部屋には、階段を上ると作品の全容が見えるもの、映像を使ったもの、フォトスポット的なものなど、アクティビティも多いので、最後まで飽きることなく楽しめて、また美術館の中を何周もしたくなり、1日中過ごしていても飽きません。
子どもから大人まで楽しめて、ダリのことを知らなかった人は、彼の魅力を知ることができる場所です。
今もダリが眠っている
美術館の中央、天井に球体の窓があるフロア中央、コンクリートの部分がダリの遺体が埋葬されている、お墓になっています。
何も書かれておらず、フロアのデザインなのかと、気付かずに通りすぎてしまいがちです。ちなみに墓石は地下のフロアの壁に埋め込まれています。
2017年にダリの娘だと名乗る女性が遺産相続を主張し、DNA鑑定のため、同年7月20日に彼の遺体がこの美術館のお墓から掘り起こされた、というニュースにより、美術館に彼が埋葬されているということを知った人たちが多かったようです。 ちなみに鑑定の結果、その女性はダリの娘ではなかったということでした…。
美術館を訪れた際は、是非お墓の前で立ち止まってみてくださいね。
箱入り娘の感想
私が持っているDVD「サルバドール・ダリ-世界が愛した芸術家ダリの超現実的な人生-」の中で、この美術館の建設中に、ダリが天井に絵を描いている映像があります。
その天井に描かれた絵を実際に目にした時は、絵の迫力に圧倒されながら、どこかずっと遠くの存在だったダリが、一番身近に感じられた瞬間で、本当に感慨深かったです。
そして、私が美術館を訪れたらやりたかったこと…好きなダリの隣に座る、というか並んで「寝る」です。 少し躊躇しましたが…はるばるここまでやってきたので、思い切ってお墓の横に仰向けになりました。 (仰向けになる場合は、鑑賞中の方々の迷惑にならないように、気を付けましょう…)
仰向けになる私の目に飛び込んできたのは、美術館のトレードマークの1つである、球体のガラス窓。
そこから注ぐ日差しはキラキラに輝いていて、温かく心地の良いものでした。 いつもダリが眺めているだろう風景を共に見ることができたような気がして、幸せでした。
そんな仰向けになっている私を見て、楽しそうだと思ったのか、子どもたちもみんな仰向けになりだして、天井のガラス窓を見つめていた光景がとても心に残っています。
今は亡きダリの横で、笑顔で寝転ぶ子供たちの姿は微笑ましくも思えましたが、何だかシュールにも見える光景でした。
是非シュールレリアズムの世界を体験してみてください。